ArtModel.Info連載企画

    Profiling Artists  第1回 「Sanoma」さん    

ArtModel.Info連載企画「Profiling Artists」。
記念する第一回目は、インターネットの世界で「美術モデル」と言えばあまりにも有名であり
「モデルを描くことは僕のライフワーク」、とおっしゃる「Sanoma」さん。

氏の運営する「美術モデル研究室」はサイトオープン5年目を迎え、そこで描いたモデルさんも通算150人を超えた。
この方とのクロッキーから始まって職業モデルとなった人も少なくない。

「美術家の方に美術モデルを語ってもらう。」という本企画の第一回目を飾るに相応しい方ではないだろうか。
氏の人体クロッキーに対する情熱は「美術モデル研究室」を見れば一目瞭然かもしれないが、
本インタビューでは、Sanoma氏が人体制作を始めたルーツから、
ご本人曰く、「取り憑かれている。」と言われる美術モデルに対する思いを大いに語っていただいた。


+ Sanoma氏略歴+
* 小学生で美術雑誌
「アトリエ」に出会う。
* 高校生で「鷹美」へ
 衝撃の美術モデル対面
* 気がつけば美術教師になっていた。
* インターネットを知り
 「美術モデル研究室」を始める。
* 現在、「美術モデル研究室」5年目、
ここで募集して描いた
モデルも150人を超えた。
 










































Sanoma氏の宝物。
大人になって収集した
美術技法雑誌「アトリエ」

(クリックで大きな画像が
開きます。)













































































































このページに掲載されている作品の著作権は
Sanoma氏に、
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「雑誌アトリエ」

1976年(昭和51年)、Sanoma氏にとってその後の人生を大きく左右する「衝撃の美術モデル初対面」を果すが、当時若干16歳のSanoma氏を、地元埼玉から東京の「鷹美術研究所」へと駆り立てたのは、
もっと以前、なんと幼少時代の記憶に遡る。

本屋で美術雑誌を立ち読みをしていた、
勇気ある小学生のSanomaさん。
そこで、素朴な疑問を覚える。

 「風景や静物はそのへんにあるから描けるけど、
 『人』ってどこにあるんだろう・・・?」

その当時発行されていた美術技法雑誌「アトリエ」で、
「鷹美術研究所」の広告を見たのも同じ頃である。
 「ここにいけば、『描ける人』が居るのかなぁ・・?」

広告に掲載されている、「描ける人を描いている人達」を見て、
密かな憧れをもつSanoma少年だが、その思いが遂げられるまでには、
さらに年数を要する。。。
「衝撃のモデル」

少年時代のSanoma氏が見たことのある人物画というのは、
西洋絵画の「神話」や「聖書」をモチーフにしたものばかり。
要するに「神様」である。
高校生になったSanoma青年、ご両親にはナイショでおこづかいを握り締め、
埼玉から電車を乗り継ぎ長年の想いを遂げる為、一路、「鷹美術研究所」へ。
そしてようやく、初めての「神様」との対面を果す。




 (当時の鷹美術研究所の広告)クリックすると大きな画像で見れます。

画像右下にある「クロッキー割引券」を当時学生のSanoma氏は
ありがたく切り取って使用。
画像はSanoma氏が大人になって古本収集した当時の「アトリエ」から抜粋させていただいた。


---------長年の想いを遂げた時の感想は?
 「もう!夢中で夢中で!、、描くことにね。
 モデルさんは凛としてて立派だったし、まさに絵の中の人がいる!って最初圧倒されちゃったけど、
 とにかく今、描かなきゃ!って思うとものすごい集中力で描きまくってましたね。
 モデルさんだから当然じっとしてて動かないんだけど、
 ふと、見たときに息をしてるからお腹が動いているんですよ。
 うわぁぁー!生きてるー!って思ってまた必死に描く(笑)
 あー!あの時のクロッキー、なんで持ってないんだろう。。」

当時の状況を語るときのSanoma氏は、お目目キラキラコーフン状態。。
Sanoma氏の中では、ポーズを真剣にとるモデルさんは生身でもやはり「神様」に違いなかった。

今ではたくさんのモデルさんを描いておられるSanoma氏だが、
一度でいいからこの最初のモデルさんに会ってみたいと夢見ておられる。

 「当時は今と違って、若い美術モデルさんはおられなかったから、
 もう、結構な御年になってるとは思うし、現役ではないとは思うけど、
 僕自身、初心に戻るというか、、そういう意味で。」

土日は埼玉から東京まで日帰り。
朝から晩まで「鷹美」に入り浸った幸せな学生生活が終わり、
「モデルさんてどこからやってくるんだろう?」という
子供時代の素朴な疑問もいいかげんすっきり覚めたはずなのに、
Sanoma氏の「美術モデルへの情熱」は冷めるわけでも燃え尽きるわけでもなかった。


やがて成長して、教職につき、
ご結婚をされてかわいいお子様ができようとも、
それはそれ。これはこれ。
「インターネット」という新しい媒体を使い、
今度は「神様」をより深く知るためにモデルの募集を始める。




「美術モデル研究室も5年目に突入!」

「美術モデル研究室」に来るモデルさんは、
その場限りの記念に描かれる素人モデルさんから熟練プロモデルさんまで多種多様である。
Sanoma氏、曰く、素人のモデルさんでも「意欲」は変わらない。
逆に、自分にとっては限りあるチャンスだから必死さがより伝わることも多いという。


現在の作品は「よりシンプルに、より短い時間で完成させる」ことを目指しており、
それは、この取材の時点で「一作品一分で完成」へと迫る勢いである。

3時間のクロッキーで約100点。

作品完成の極端なまでの時間の短さの理由は、
Sanoma氏の「人体制作のポイント」が、「形」ではなく
「モデルの自身の精神性」を捉えるものであるからである。

ポーズを取り、『決めた瞬間』のモデルの表現に対する『想い』を感性で捉えて、
それを伊研のヤナギ炭とTombowの鉛筆を使い、
瞬時にマルマンS228クロッキー帳に写し取っていく。
(細かくてすいません。。)

モデルといえどSanoma氏には申し訳ないけれど、やはり人間。。。
気力も集中力も長い時間たてば時々ムラがでてくることもある。
だが、Sanoma氏が捕らえようとする「一瞬」は、
よくよく考えてみれば、確かに一番モデルが集中力、気力を発揮する瞬間である。
最初の1分というのは、「美術モデルは人間性が一番大事!」とおっしゃるSanoma氏にとって、
モデルのポーズに対する意欲を、まさにダイレクトに感じられる一瞬なのであろう。







 「モデルさんっていうのは精神性が強いんですよ。
 もう、描いてるうちにね、自分がものすごくちっちゃな存在になってしまうんですよ。
 それは今でも変わんない(笑)
 普通に喋ったりしているときはモデルさんも普通の人だけど、
 ひとたびポーズを取り出すと、今でもみんな神様!(笑)」



「この先、どうなってゆくのですか?」

そんなSanoma氏が今求める美術モデルは、
「表現力の豊かで、とにかく意欲を感じさせるモデルさん。」

----------今後のSanoma氏の美術活動の展開は?。
氏の運営する「美術モデル研究室」のクロッキーを観て、
こんな風に描いてみたいと思う人に指導みたいなコトをしたりは?

「いや、なんかね〜こう、、描いている姿を具間みられるのって、恥ずかしいから(笑)。」

----------じゃ、この先やりたいことは・・・?
「一生描き続けること!!  え?普通すぎる・・??
 えっと、、、じゃあね、描くのを教えるのはちょっとあれだから、、
 うん、そうだな、、、
 描き手が安心してまかせられるモデルさんを育てることかな・・。」

子供の頃夢見た「神様」を、今度は育てたいと言えるまでに成長されたSanomaさん。
よかった。。
私はモデルだけれども、自分自身のことを「神様」とはとても思えない。
せめて、ポーズをとる瞬間だけでも、神様が舞い降りて来てくれるのを願うばかりである。
取材を終えて。

とにかく話だけ聞くととても幸せな方である(失礼)
子供の頃に夢見たことを純粋な情熱で今もやり続けている。
「最近年を感じて。。無理しないようにしてる。」といいながら
2階に上がるのにエレベーターを使うSanomaさん。
そんなに年じゃないでしょぅ。駄目ですよー。

親切できちんと意見を言ってくれるSanomaさんは、
今やプロ美術モデルの相談役みたいな存在である。
会ったことの無いモデルさんからも相談メールがやってくる。

「モデルさんの体っていうのはとにかく、モデルさん自身だけの歴史!
 オリジナルだし世界に一個しかないんだから、
    世間にまどわされずとにかく自信を持って!」


すべての美術モデルさんに向けて、
最後にこのようなメッセージを頂いた。
今後も変わらずに末永く幸せであって欲しい方である。
企業秘密(?)をバラしてしまうが、 Sanoma氏ご愛用の「Tombow MonoR(H)」は
一般的な画材屋ではほとんど取り扱っていないものである。
どうしても使ってみたいと思われる方は、 お近くのホームセンターへ足を運んでみてください。
                            2004年12月29日    記事執筆NATU
”記事情報
* Sanoma氏の運営する「美術モデル研究室」はこちら。
「美術モデル研究室」http://artmodel.jp/
* 「鷹美術研究所」は惜しまれながら2000年に閉鎖となってしまいましたが 当時の活動を懐かしむページがあります。
「鷹美術研究所を懐かしむページ」http://homepage2.nifty.com/hpy2/Taka-B/
【ProfilingArtists 】

第1回 「sanoma」さん
第2回 「福地孝宏」さん
第3回 「すず」さん
第4回 「クリスティン」さん

 次回の「Profiling Artists」第2回は名古屋の福地孝宏さんです。(2005年1月末にアップ予定!)



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